日常会話で非常に使えるの仮定法。実際にオンライ英会話のフリートークで気持ちを伝えられるので是非マスターしたい!英語の例文やことわざから覚えよう
仮定法とは?
「羽があったら空を飛べるのに」というように現実とは異なることや、「もっと早く家を出るべきだった。」のように過去に起こったこととは別のことを述べるのが仮定法です。
仮定法は難しいというイメージがある人も多いかもしれませんが、ルールがしっかり定まっている論理的な文法でもあります。ここで覚えてしまいましょう!
仮定法過去は現在や未来のことを表す
「お金があれば大きな家を買うのになあ。」というように現在や未来について現実とは異なることを述べるときは、仮定法過去を使って表します。
この例の場合、実際にはお金が十分にないので家が買えないということになり、現在の事実とは異なることを述べていますね。文法を確認してみましょう。
仮定法過去の文法
If+主語+過去形~, 主語+would~.
If節の中は必ず過去形を使い、過去進行形にすることもできます。もう一方の節の中では助動詞would/ could/ mightを使います。
If節の中でこれらの助動詞を使わないように注意しましょう。
またbe動詞はwereを使うのが一般的で、wasを使うとくだけた表現になります。特にif I were youを使ってアドバイスをするときは必ずwereを使いましょう。
仮定法過去の例文
- If I had enough money, I would buy a house.(十分にお金があったら家を買うのに。)
- If I had wings, I could fly like a bird. (羽があったら鳥のように飛べるのに。)
- If I were rich, I might not work hard. (もしお金持ちだったら、一生懸命働かないかもしれない。)
仮定法過去完了は過去のことを表す!
「早く家を出ればあの電車に間に合ったのに。」というように過去のことについて事実とは異なることを述べる場合、仮定法過去完了になります。
この例の場合、実際には家を出るのが遅くなったために電車を逃してしまったということになります。
仮定法過去完了の文法
If+主語+過去完了形~, 主語+would have 過去分詞
If節の中は過去完了形になり、過去完了進行形にすることも可能です。もう一方の節の中ではwould haveの他にもcould have/ might haveを使うことができます。これらの助動詞は仮定法過去と同じように、if節の中で使うことはできません。
仮定法過去完了の例文
- If I had left home earlier, I would have caught the train.(もっと早く家を出ていれば電車に間に合ったのに。)
- If it hadn’t been raining, we could have gone on a picnic.(雨が降っていなければピクニックに行けたのに。)
仮定法は時制を1つ昔にずらすのがポイント
ここまででお気づきの方もいるかもしれません。仮定法は時制を一つ昔にずらすのがポイントです。
現在や未来のことについて言うときは過去形を使い、過去のことについて言うときは過去完了形をつかいます。時制をずらすことによって事実から遠ざかるため、想像上の事柄や、仮想的なことを述べることができます。
仮定法は現在と過去など自制が混ざることもある
一つの文の中で時制を混ぜて使うこともあります。
例えば「もっと早く寝ていれば、今頃そんなに疲れていないだろうに。」
前半は過去のことについて述べている一方で、後半は現在の状態について表します。このとき時制は前半が過去完了形、後半はwould+動詞の原形を使った形となります。
If you had gone to bed earlier, you wouldn’t be so tired.(もっと早く寝ていればそんなに疲れていないだろうに。)
希望を表現するwish使った仮定法の現在形
wish+would
起こってほしいこと、または起こってほしくないことや、やめてほしいことを言うときにwishとwouldを使って表すことができます。たいていの場合、ある出来事や状態にについて嫌だと感じている時にこの用法を使います。
wish使った仮定法の例文
I wish it would stop raining.(雨がやめばいいのに。)→やみそうな様子ではない。
I wish my friend wouldn’t drive so fast.(友だちがこんなに速く運転しなければいいのに。)→スピードを出すのをやめてほしい。
※このwish+wouldの用法の場合、自分のことについてI wish I would~ということはできません。
願望や後悔を伝えるwish使った仮定法の過去形や過去完了形
wish+過去形/過去完了形
現在や未来の出来事や状態が変わって欲しいが、全くあるいはほとんど不可能なときにwish+過去形を使います。例えば「私が今より5歳若ければなあ。」と言ったとき、実現不可能ですが、若返りたいという願望を述べていますね。
仮定法の過去形や過去完了形の例文
I wish I were 5 years younger.(私が今より5歳若ければなあ。)
また過去の出来事や、過去に起こらなかったことについて述べ、後悔などを表す場合はwish+過去完了形を使います。例えば「この靴を買わなければよかった。」と言うと、既に買ってしまって後悔しているということになります。
I wish I hadn’t bought these shoes.(この靴を買わなければよかった。)
wish+過去形/過去完了形の用法は、wishをif onlyに置き換えることが可能です。
If only I could understand Chinese.(中国語が理解できたらいいのになあ。)
ほぼ実現しない表現were to/shouldの仮定法
If節でwere to/shouldを使うことでも、実現不可能、あるいは可能性の低いことを表すことができます。もう一方の節は仮定法過去になります。
【文法】 if+主語 were to 動詞の原形, 主語+過去形~.
if+主語 should 動詞の原形, 主語+過去形~.
【例文】 If he were to know it, he would be sad.
(彼がそれを知るようなことがあったら、悲しむだろう。)
If it should be sunny tomorrow, we would go for a swim.
(明日万が一晴れたら泳ぎに行く。)
Ifを省略した仮定法
If節のifを省略して語順を変える(倒置する)ことで仮定の意味を表すことができます。この用法は文語調です。
【文法】 Were / Shouldなど+主語~, 主語+過去形~.
Had+主語+過去分詞~, 主語+過去完了形~.
※ifを省略して動詞の過去形を先頭に持ってくることはできません
→ ○If I had enough money,
×Had I enough money,
×Did I have enough money,
【例文】 Were he to know it, he would be sad.
Should it be sunny tomorrow, we would go for a swim.
仮定法の慣用ことわざ表現
仮定法には慣用表現があり、それぞれこれから起こることと、過去のことを述べることができます。
・as if「まるで~のように」
He is talking as if he knew the story.
(彼はその話をまるで知っているかのように話している。)→本当は話を知らない。
I felt as if I had been here before.
(以前ここに来たことがあるように感じた。)→実際はここに来たことは無い。
・if it were not for / if it had not been for「~が無かったら」
If it were not for your help, this project wouldn’t succeed.
(あなたの助けが無いと、このプロジェクトはうまくいかないだろう。)
→助けがあればうまくいく。
If it hadn’t been for your help, this project wouldn’t have succeeded.
(あなたの助けが無かったら、このプロジェクトはうまくいかなかっただろう。)
→助けてもらったからうまくいった。
・without / but for「~が無かったら」
Without you, our team wouldn’t win.
(君がいなければ私たちのチームは勝てない。)
→この選手がいれば勝つことができる。
But for you, our team wouldn’t have won.
(君がいなかったら、私たちのチームは勝てなかっただろう。)
→この選手がいたから勝つことができた。