ある時点で何か(動作)をしていることを表す『進行形(現在分詞)』。動詞の末尾に『ing』を付ければ進行形の意味になると思っていたら間違い!例外も交えながら、進行形の作り方や用法を見ていきましょう。
進行形とは?
『進行形』とは、ある時点で何か(動作)をしていることを表します。例えば『本を読んでいる』『絵を描いている』など、『読む』『描く』などといった動作を続けている状態を表すものです。
『進行形』は大きく分けて『現在進行形』、『過去進行形』、『未来進行形』に分けられますが、いずれもbe動詞と動詞の進行形(現在分詞)組み合わせて使います。
動詞の進行形(現在分詞)の作り方
ここではまず、動詞の進行形(現在分詞)の作り方を見ていきましょう。動詞の進行形の基本の形は『動詞+ing』です。
- cook(料理する):cooking
- sleep(寝る):sleeping
- eat(食べる):eating
ただし、上記はあくまでの基本の形であり、例外が複数あります。では、どのような例外があるか、順に見ていきましょう。
例外1:語尾が発音しない『e』で終わっている場合
この『e』を外してから末尾に『ing』をつける。
- make(作る):making (makeは発音するとmeikとeを発音しない)
- shake(振る):shaking (shakeは発音するとsheikとeを発音しない)
- take(取る):taking (takeは発音するとteikとeを発音しない)
※逆に語尾が発音しない『e』で終わっている場合は、『e』は外さず、そのまま末尾に『ing』を付けます。
例外2:語尾が短母音+子音で終わっている場合は、末尾と同じ子音をもう1つ付けてから『ing』をつける。
短母音とは、音を伸ばしたりせず、『ア・エ・イ・オ・ウ』と短く発音する母音のことです。例えば『cut』を発音する際、『u』は伸ばさずに短く発音しますよね。この場合、『cut』は短母音+子音で終わっていると言えます。よって、『cut』の進行形は『cut』+『t』+『ing』で『cutting』となります。
- 例:sit(座る):sitting
- put(置く):putting
- get(取る):getting
例外3:語尾がアクセントのある短母音+子音で終わる場合
語尾の子音をもう1つ重ねて『ing』を付ける。
- begin:beginning (末尾から2つ目の『i』にアクセントをおいて発音する)
- forget:forgetting (末尾から2つ目の『e』にアクセントをおいて発音する)
※逆に語尾がアクセントのない短母音+子音で終わっている場合は、子音を重ねたりせずに末尾に『ing』を付けます。
どのような動詞でもingを付ければ進行形になるのか?
上記ルールに従えば、どのような動詞も進行形に作り変えることができるのですが、1つ注意しなければいけないことがあります。それは進行形として、『〇〇している』という意味を持たせることができる動詞は動作を表す動詞のみである、ということです。
例えば、『I am reading a book(私は本を読んでいる)』という場合は、『read(読む)』という動作を行っているので、進行形としての意味を成します。
しかし、『like』 や『want』 など、動作ではなく状態を表す動詞の場合は、『ing』を付けても進行形としての意味を成しません。
例えば『He is wanting to know the reason (彼は理由を知りたがっている)』という場合は、一時的に『want(欲する)』状態にある、というだけで、それがずっと続いているという意味にはなりません。
さらに、最終的な状態を表す動詞を進行形にした場合は、その最終的な状態に近づいていることを意味します。
例えば、『die(死ぬ)』は『dying』とした場合、『死にそうだ・死にかけている』という意味に、『finish(終わる)』は『finishing』とした場合、『終わらせている・終わらせているところだ』という意味になります。
このように、どのような動詞でも末尾に『ing』がつけば進行形の意味を持つわけではなく、あくまでも動作を表す動詞に『ing』がついた場合、その動作が進行していることを表す、ということを覚えておいてください。
また、『die』や『finish』は頻出する単語ですので、『ing』がついたときにどのような意味になるのかをマスターしておきましょう。
『現在進行形』『過去進行形』『未来進行形』の用法について
現在進行形(今〇〇している):主語+be動詞+現在分詞(動詞+ing)
例:I am playing soccer now. (今サッカーをしている)
過去進行形(過去のある時に〇〇していた):主語+be動詞の過去形+現在分詞(動詞+ing)
例:I was playing soccer yesterday. (昨日サッカーをしていた)
未来進行形(未来のある時に〇〇している): 主語+will be+現在分詞(動詞+ing)
例:I will be playing soccer tomorrow. (明日サッカーをする)
『現在進行形』は『未来形』として未来を表すことがあるか
その名の通り、未来を表すのが未来形です。上で述べた未来進行形の用法でも出てきた『will』や『be going to』を使用されることが多いですが、それ以外に現在進行形を使って表現することも可能なのです。
例えば、I will see her tomorrow. は『明日彼女に会います』という意味ですが、現在進行形を使って、I'm seeing her tomorrow.と言い換えることが可能です。このように、現在進行形は未来を表す際に使用することもできるのです。