英文法

間接疑問文とは

間接疑問文とは、一つの文章の中に疑問詞で始まる節が組み込まれたものを言います。元の疑問文と語順が変わるなど、初めはわかりにくいかもしれません。ここではいくつかの例外(疑問詞が主語になったり、疑問詞のない場合など)も交えながら、わかりやすく解説します。

間接疑問文とは?

疑問詞(what, where, when, whoなど)で始まる文が名詞節として文章の中に置かれている時、その疑問詞で始まる文を「間接疑問文」と呼びます。間接疑問文は、名詞の代わりとして文中のどこにでも置くことができます。

間接疑問文の構造

まずは例文を見ながら、間接疑問文の構造を理解してみましょう。

【例文1】
I don’t know who she is.
(私は彼女が誰か知らない)

この下線で引かれた部分が間接疑問文です。全体の文章の中に「know」と「is(be動詞)」という二つの動詞が含まれることから、二つの文が存在していることがわかりますね。それぞれ独立した文章として書くと以下のとおりです。

  • 【文1】 I don’t know. (私は知りません)
  • 【文2】 Who is she? (彼女は誰ですか?)

例文1は、この文2と文3をつなげた文章になります。もう少し詳しく説明すると、文1の動詞「know」の目的語として、文2が名詞節として置かれています。

ここでみなさんも気がついたかと思います。

例文1の間接疑問文の「who she is」と、文2(元の疑問文)の「who is she?」は語順が違うのです。このように、元の疑問文を間接疑問文にすると、疑問詞と動詞の入れ替えがなくなり、「疑問詞+主語+動詞」という肯定文と同じ語順になります。これが間接疑問文の最大の特徴です。

日本人はこの語順の入れ替わりになじめず、元の疑問文の形で文中に入れ込んでしまうことが多いので、注意が必要です。他の例文を使ってさらに見てみましょう。

  • 【文1】 Do you understand? (あなたはわかりますか?)
  • 【文2】 What is he talking about? (彼は何について話していますか?)

問題

文2を間接疑問文の形にして文1の中に組み込むとどうなるでしょうか。答えは次のとおりです。

 

 

【例文2】
Do you understand what he is talking about?
(あなたは、彼が何について話しているかわかりますか?)

疑問詞が主語になる例外の場合

間接疑問文は肯定文と同じ語順になると説明しましたが、一つ例外があります。疑問詞自体が主語となる場合です。例えば、次の二文を組み合わせるような場合です。

【文1】 Do you know?  (あなたは知っていますか?)
【文2】 Who said that? (誰がそれを言ったのですか?)

この二つを間接疑問文を使って一つの文で表すと、以下のようになります。

【例文3】
Do you know who said that?
(あなたは、誰がそれを言ったのか知っていますか?)

間接疑問文と文2は語順が変わっていませんね。このように、疑問詞が主語となる場合、間接疑問文でも語順は変化しないのです。

間接疑問文の文法上の働き

次に、間接疑問文の文法上の働きについて見てみましょう。間接疑問文は名詞節として文の中に組み込まれると話しましたが、全体の文章の中でどのような働きをするのでしょうか。答えは、文の主語、補語、目的語、前置詞の目的語になります。例文を見てみましょう。

【主語として働く場合(文型SVCのS)】
When she will come is the problem.
(彼女がいつ来るかが問題です。)

【補語として働く場合(文型SVCのC)】
The problem is when she will come.
(問題は彼女がいつ来るかです。)

【目的語として働く場合(文型SVOのO)】
I don’t know when she will come.
(彼女がいつ来るか知りません。)

【前置詞の目的語として働く場合】
We are talking about when she will come.
(私達は、彼女がいつ来るかについて話しています。)

このように、間接疑問文は文法上、様々な役割を果たすことがわかります。間接疑問文をマスターすると、英語の表現の幅が広がると言われるのはこのためですね。

接続詞のif/whetherで始まる間接疑問文

これまでは疑問詞で始まる間接疑問文の例を見てきました。最後に、疑問詞を使わない間接疑問文について紹介します。「はい、いいえ」で答えられる疑問文を間接疑問文として組み込む場合には、ifもしくはwhetherという接続詞を使って表現されます。

【文1】 He doesn’t know. (彼は知りません)
【文2】 Does she like coffee? (彼女はコーヒーが好きですか?)

この二文を間接疑問文を使って一つの文で表すと、次のようになります。

【例文3】
I don’t know whether/if she likes coffee.
(彼は、彼女がコーヒーを好きかどうか知りません。)

このようにifやwhetherを使って間接疑問文を作ると、「~かどうか」という意味になります。なお、ifとwhetherの使い分けについては、①whetherの方がフォーマルな表現であり、②限定的な場合(間接疑問文が文頭に来る場合や、前置詞の後に来る場合など)はwhetherのみが使われます。




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